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H2Hマーケティング実践編 
「正義とは?・その26:
リバタリアニズムとは

サンデルの問い掛けは、功利主義から、リバタリアニズム(自由至上主義)へと移っていきます。リバタリアニズムとは、どのような考え方・立場なのでしょうか?

Google検索のAI要約では「リバタリアニズム(自由至上主義)とは、他者の権利を侵害しない限り、個人の身体・財産の自由を最大限に尊重し、国家の介入(税金、規制、社会保障)を最小限にすべきだという政治哲学です。個人の自由と経済的自由の双方を極限まで重視し、弱肉強食の自由競争を推進する「小さな政府」を理想とします。 」とまとめられています。

サンデルは、「リバタリアンは、経済効率の名においてでは人間の自由の名において、制約のない市場を支持し、政府規制に反対する。リバタリアンの中心的主張は、どの人間も自由への基本的権利 ─ 他人が同じことをする権利を尊重するかぎり、みずからが所有するものを使って、みずからが望むいかなることも行うことが許される権利─ を有すると言う」と説明しています。

そして、サンデルは、「リバタリアンの理論が正しければ、近代国家の活動の多くは不法で、自由を侵害するものになる」と指摘します。

サンデルは、リバタリアンが拒否する近代国家の政策・法律の3つのタイプを挙げています。

  1. パターナリズム(父親的温情主義)の拒否
  2. 道徳的法律の拒否
  3. 所得や害の再分配の拒否

パターナリズムについては、オートバイに乗る時のヘルメット着用義務法に対して、第三者に危害が及ばない限り、ヘルメットをするしないのリスク判断は自分で決めるべきで、国家には指図する権限はない、というもの。

道徳的法律については、多数派の持つ美徳や概念の押し付けを拒否するものです。売春には道徳的に多くの人が反対するわけですが、成人が同意のうえで売春を行うことを拒む法律に対してリバタリアンは異を唱えます。また、同性愛が認められないという法律があれば反対するでしょう。

所得や富の再分配については、リバタリアンの権利理論では、富の再分配のための課税を含め、いかなるものであろうと、他人を助けることをある人びとに要求する法律を拒否します。(富める者が自らの意向で貧しい者を支える行為については、それは個人の意向なので尊重するようです。)

リバタリアン的な思想の源流としてサンデルがあげているのは、経済哲学者ハイエクの『自由の条件』の「経済的平等を強めるようないかなる企ても必ず強制と自由社会の破壊につながる」という主張や、経済学者フリードマンの『資本主義と自由』での「多くの広く受け入れられている国家活動は個人の自由を不法に侵害するものだ」、「社会保障、あるいは政府のよるあらゆる強制的な年金プログラムはその典型的な例の一つだ」というものです。

リバタリアニズムがどのようなものかというサンデルの話しはまだまだ続きますが、それは次回に。

(by インディーロム 渡邉修也)

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