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H2Hマーケティング実践編 
「合理的配慮の準備できてますか?・その1:
合理的配慮の根拠は障害者差別解消法に」

前回までH2Hマーケティングについて学んできましたが、今回からその実践編として、私たちが暮らしている社会の課題・問題点の中から、主に小規模事業者に関係があり知っておくべきテーマを選んで、情報をシェアしつつ、皆さん一緒に考えていきたいと思います。

第1弾は、来年2024年4月に迫った「合理的配慮」の提供について取り上げたいと思います。

皆さんは、そもそも「合理的配慮」という言葉は知っていらっしゃいますでしょうか。自治体など行政機関では法的義務として既に取り組みを始まっていますが、民間事業者では、大企業などで少しずつ取り組みが始まっているようですが、小規模事業者ではまだ認知が進んでいないようです。

「なぜ合理的配慮が必要なのか?」根拠となるのは平成28年にスタートした「障害者差別解消法」になります。

「障害者差別? うちの会社は差別はしていないので関係ない」と早合点したあなた、この記事はまさにあなたのために書いています。

この法律の正式名称は「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」ということで、「障害者差別」を禁止することはもちろんですが、「障害を理由」とした差別の解消を目指すものです。

例えば、あなたが飲食店をやっていて、視覚障害者が一人で来店したとしましょう。目の見えないお客様に対して、お店としてどのような対応をすべきでしょうか。

まさか「面倒だから、入店を拒否する」なんてことはありませんよね?

「私なら、お席まで介助しながら案内し、求めて応じてメニューを読み上げることも厭わないわ」という素晴らしい方もいらっしゃると思いますが、この法律が求めているのは、そうした個人レベルの気配りや親切心、機転を利かすことではありません。

あくまでも “事業者” に対して、入店拒否のような「不当な差別的取扱い」を禁止すること、「合理的配慮の提供」を求めているのが「障害者差別解消法」になります。

お察しの通り、個人レベルの気配りでないとすると、そうした状況を想定した従業員研修を行っていくことや、例えば、メニューを音声で読み上げるQRコード対応などの環境整備などが事業者に求められていくことになります。

「えーっ、そんなの小規模事業者のうちには到底無理だよ」と思ったあなた、合理的配慮の提供は、国・地方公共団体などは法的義務になりますが、民間の事業者については努力義務となっていますので、ひとまずご安心を。やれるところから出来る限りの対応をしてくださいということになります。詳しくは次回以降に。

(by インディーロム 渡邉修也)

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