マーケティング再入門
「ダイレクト・マーケティング・その4」
「どうすれば顧客に見つけてもらえるのか」、「どうすれば共感してもらえるのか」。
マーケティングの基本は「顧客起点」、平たく言えば、お客様目線で考え、コミュニケーションを構築していくことにあります。
インターネット時代に入ってからは、消費者自らが情報を取捨選択し、財・サービスの購買のイニシアチブを握っています。自由自在に比較検討できるようになったことで、商品をどこで、どのような方法で、いくらで購入するのか、多様な選択肢を獲得tしたからです。
顧客自身が何が欲しいのか、何を調べたらよいのか知っている場合は、話しが単純で、それに沿った適切な情報が掲載されたホームページが用意されていれば、それなりにアクセスはあると思います。
しかし、「ドリルを買いに来るのは、ドリルが欲しいからではなく、穴をあけたいからだ」という話しもあります。
お客様自身が「ドリル」しか思い浮かばなくても、「穴」をよりきれいに簡単にあける別の方法を提案できれば、そちらの方が喜ばれるかもしれません。
ダイレクトに「もの」を訴求するのもよいのですが、お客様の課題を解決してあげられる「道すじ」を提示することも必要ですし、その方が、信頼を獲得できると考えられます。
「疲れ目」に悩んでいる人は、眼科を検索するかもしれませんし、眼精疲労に利きそうなビタミン剤や健康食品を探すかもしれません。さらに、その検索の過程で「目に優しいデスクライト」を見つけ、衝動買いするかもしれません。
衝動買いといっても、いきなり家電量販店の通販サイトに辿り着くわけではありません。
お客様の目に止まるためには、デスクライトがどのような技術で発光していて、その技術ゆえに「自然光に近い光」を実現し、「目に優しく」、「疲れ目を軽減」し、「眼の健康によい」といった情報が分かりやすく説明され、「なるほど、これは良いかもしれない」と納得していただく必要があります。
ランディングページは、ここ数年よく使われるウェブ・マーケティングの手法です。お客様のニーズや悩みにタイプ別に、記事の内容を書き分けたランディングページを複数用意することで、検索のヒット率を高めるわけです。
同じデスクライトでも、働き盛りの人向けに「疲れ目対策」を切り口にしたページ、子どもの目の健康を考える親向けに「目へのやさしさ」や「眼の健康」を訴求したページ、デザイナー向けに「色の発色のよさ」を訴求したページなど、想定する閲覧者の目線や気持ちにに寄り添った記事内容にすることで、納得してもらい、共感をしてもらえるような工夫を凝らしていくことがランディングページの基本となります。納得や共感がなければ、その先の価格比較や購入の段階には進みません。
(by インディーロム 渡邉修也)