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マーケティング再入門 
「マーケティング・コミュニケーションの復習・その4」

前回は、マーケティング・コミュニケーションの作業のうち、「標的視聴者の明確化」について復習しました。

今回は、次の作業ステップとして、標的視聴者の状態に応じて、どのようなメッセージを伝えるべきか、すなわち「コミュニケーション目的の設定」について復習します。

標的視聴者の状態を切り分ける方法にはいくつかありますが、有名なものとしては、以下のようなものがあります。

<AIDAモデル>
(注目) → (関心 → 欲求) → (行為)

<効果のヒエラルキーモデル>
(知名 → 理解) → (好意 → 選好 → 確信) → (購買)

おおまかなステップに分けると、認知段階→情動段階→行動段階に分けることができます。
(※上のモデル例では括弧で区切ったところになります。)

通常は、認知→情動→行動の順序で進むものが多いわけですが、この順序が変わる製品・サービスもあります。例えば、たまたま乗ったタクシーのサービスに感動し、運転手さんから名刺をもらうというケースでは、行動→情動→認知という順序になるわけです。

地方銘菓や特産品などは、人からいただくことが多いわけですが、簡単なものでよいのでブランド紹介や取り寄せ情報のリーフレットが入っているだけでも、認知→情動→行動のサイクルへつながる可能性が広がるわけで、のちのちの売り上げに大きな差がでてきます。

この場合、標的視聴者は、直接の購買者ではなく、ギフトをもらった人になります。そのような視聴者に対して、どのような内容のメッセージを伝えるべきかを考えることが、今回の「コミュニケーション目的の設定」になるわけです。

コミュニケーション目的には、4つの目的があります。

  1. カテゴリー・ニーズ:標的視聴者の心の中に、自社の製品・サービスを必要なもの、あったらよいなと思ってもらえるような、印象を与えること。
  2. ブランド認知:カテゴリー内での自社ブランドの再認、再生してもらえるようにすること。
  3. ブランド態度:標的視聴者のニーズ(問題解決、感覚的満足など)を満たすものであると、そのブランドを評価してくれるようにすること。
  4. ブランド購入意図:標的視聴者に、ブランド購入もしくは購入につながる行動(問い合わせ、カタログ請求など)へ導くこと。

標的視聴者がどの段階にいるのか、どんなメッセージを伝えるべきか、このように整理していくと、やるべきことが明確になってきます。

(by インディーロム 渡邉修也)

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