マーケティング再入門
「ポジショニング・ステートメント」
これまで4回に分けて、ポジショニング作業ついて書いてきましたが、今回は「ポジショニング・ステートメント」について復習してみます。
ポジショニング・ステートメントとは、ブランドのポジションについて誰にでも分かりやすく簡潔に説明したものになります。
もっともシンプルな構成要素は、以下のものになります。
1)○○○向けの (←誰に向けての製品・サービスなのか記入) 2)○○○は、 (←ブランド名を記入) 3)○○○を備えた(←差別化ポイントを記入) 4)○○○です。 (←コンセプトを記入)
具体的な内容を記入していくと、下記のようなものが出来上がります。
「アンケート調査を実施したい企業の担当者」向けの「アンケートメーカー(R)」は、「1回3,800円と低価格で、簡単操作にも係わらず、本格的なアンケート調査にも対応できる高機能」を備えた、「誰でも簡単に、アンケートを開始でき、集計・分析まで出来るレンタル型のウェブアンケートサービス」です。
いかがでしょうか。こうして、改めて自社のサービスを、ポジショニング・ステートメントに当てはめてみると、サービス開始時の、2007年頃には、これでも、まあ許せる範囲内かな・・・と思っていたわけですが、移り変わりの激しいネット上のサービスの中にあって、上記のようなステートメント文では、なんだか、ありきたりなサービスに見えてしまい、差別化は難しいな、反省した次第です。
もちろん、自社のサービスを否定するつもりはありません。
サービスをご提供しているのは、誇るべき良い部分があると確信しているからであって、ようするに、それをステートメント文にきちんと表現できていないということが問題なわけです。
なぜ、ポジショニング・ステートメントを作るのか言いますと、それは、製品・サービスの立ち位置を、内外に対して明確にすることで、日々の仕事がとてもやりやすくなるからです。
上のようなありきたりなステートメント文では、例えば、ウェブサイトやチラシなどを作ろうとした際に、社内スタッフや、社外の協力スタッフにお願いしたとしても、ピントのぼけたものしか仕上がってこないと思います。
もっとターゲットが絞り込まれていて、差別化ポイントもはっきりくっきりして、コンセプトやベネフィットの部分が明解であれば、コピーライターもデザイナーもきっといい仕事をしてくれて、一番肝心のお客様に対しても、分かりやす~いウェブサイトやチラシになることでしょう。
今回は、新旧問わず、自社の製品・サービスの「ポジショニング・ステートメント」を、明確にし練りこんでいくことの重要性についてでした。
(by インディーロム 渡邉修也)