マーケティング再入門
「ロイヤルティ構築のコスト」
ロイヤルティ構築と維持のために、企業はそれなりのコストをかけることになりますが、当然のことながら、コストが収益を上回らないようにしなければなりません。
コトラーは、カスタマー・リレーションシップの構築に際して、以下の5つの段階を明確に意識すべきとしています。
1. 基本型マーケティング
販売員は製品を売るだけ。
2. 受身型マーケティング
販売員は製品を売り、疑問や意見、苦情があれば連絡をするように顧客に促す。
3. 責任型マーケティング
販売員は、販売後しばらくしてから顧客に連絡を入れ製品が顧客の期待に沿うものであったかどうかを確かめる。さらに、製品やサービスの改良すべき点や、不満を感じた点についてたずねる。
4. 積極型マーケティング
販売員は顧客にたびたび連絡をとり、改良された製品の使い方や新製品の提案をする。
5. パートナーシップ・マーケティング
大口顧客のパフォーマンスを向上させるため、継続的に協力する。
もちろん、5番目が最高なのは分かりますが、多数の顧客や流通業者を対象とする場合には、コストに見合いません。
自社の製品・サービスの特性を考慮しながら、どの段階が妥当なのかを見極める必要があります。
<リレーションシップ・マーケティングのレベル>
│マージン │マージン │マージン
│高い │中程度 │低い
─┬───┼─────┼─────┼─────
顧│多い │責任型 │受身型 │基本型
客│ │ │ │受身型
・├───┼─────┼─────┼─────
流│中間的│積極的 │責任型 │受身型
通│ │ │ │
業├───┼─────┼─────┼─────
者│少ない│パートナー│積極型 │責任型
数│ │シップ │ │
次回は、顧客の離反率を下げていくための、5つのステップについて復習していきたいと思います。
(by インディーロム 渡邉修也)