アンケートメーカー

アンケート再入門 
「第7回 定性と定量を適切に使い分ける」

調査を企画・設計する際に、最初に考えるべきなのは、“調査の目的”は何かということです。

調査手法は、おおまかに定量調査と定性調査に分けることができます。
定量調査は、文字通り数量的にものごとを把握していこうというもの、一方、定性調査は、意見や感想など数値化しづらいものをを収集し、性質や傾向について把握していこうというものです。

非常に乱暴な言い方をするならば、白黒はっきりさせたい時は定量調査の結果、(=数字)を示して、相手を説得する。
ニーズや意見を収集したい時、意見の強弱、ニュアンスを拾いたい時は、定性調査が適していると言えます。

例えば、掃除機の改良しようとする場合、既に市場でブランド別の売上台数の結果が出ているわけですから、「あなたはどの掃除機を買いたいですか」という質問はあまり意味があると思えません。
自社製品への不満点、ライバル社の製品への評価などを、グループインタビューや、定性的質問を多く含んだアンケート調査などで、掘り下げていく方がよいと思われます。

グループインタビューは、意見を聴きだすのにとても有効な手段です。特に司会者が優秀で、参加者の属性が適切に配分されていれば、かなり参考になる意見を拾うことができるでしょう。

理想としては、グループインタビューとアンケート、そして、個別ヒアリングインタビューの3つを組み合わせて実施できれば一番よいと思います。

先にアンケートを実施してみて、注目すべき意見や数値が出た階層の人たちを集めて、グループインタビューや個別ヒアリングを実施する。

逆に、グループインタビューや個別ヒアリングを先行して行い、そこで出た意見やニーズを取りまとめ、類型化した上で、アンケートの選択肢に落とし込むことで、実際のユーザーの意見に近い選択肢含む、定量的なデータを収集することも可能になります。

後者の方は、いったい何の意味があるかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、事前に生の声を把握しておくことで、作成するアンケートの設問もより実態に即した具体的な内容にすることができ、結果も満足できるものになります。

次回も、引き続き調査の企画・設計段階で考慮すべきことを考えてみたいと思います。

<“アンケートメーカー”ご案内サイト>
http://enqmaker.jp/

(by インディーロム 渡邉修也)

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