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マーケティング再入門 
「H2Hマーケティングとは・その41:
MVCのメディア公開と効果測定」

コトラーは「MVC(実用最小限のコンテンツ)を制作する際、マーケターはスイートスポット原則に従って、ターゲット集団の目標達成や問題解決を支援するために必要な事柄を見極め、そこに企業の専門知識を沿わせる方法を探るべきだ」としてます。また「できる限り多くの有益なフィードバックを得るため、受け手に企業との対話を奨励する必要がある」とも言っています。

コトラーは「これは諸刃の剣で、骨が折れる上に、きちんとやらないと裏目に出る可能性もある」と言っています。ただし、その一方でスイートスポットにはまり良好な評価を得ることができたならば、「予算以上のマーケティング効果」も期待できる、としています。

コンテンツが完成したら、次に公開段階に入りますが、公開に先立って(実際にはコンテンツの制作に先立って)、デジタルかアナログかという選択と、どのようなメディアチャネルを利用するのかという2段階の選択をマーケターは判断する必要があります。

コトラーは「H2Hマーケティングでは意識的にアナログ手法を選択肢に入れ、より人間味のあるコンテンツ公開を目指している」、「対面イベントは、デジタルコンテンツ・マーケティングに欠けている、より有意義な人間と人間との交流を可能にする」としています。

メディアチャネルは、以下の3つに分けて考えることができます。

オウンドメディアは、企業が自社保有するメディアで、ウェブサイト、ブログ、自社コミュニティ、自社ソーシャルメディアなどです。いつでも利用でき、自由公開できるため実用性は高いのですが、一方では、既に確立された顧客や見込み客が主なオーディエンスになるため、そうした層との関係構築や維持が主目的となります。つまり新規顧客の開拓にはあまり向かないということです。

ペイドメディアは、有料メディアになります。検索サイトやポータルサイトのバナー広告や、SNSの有料広告などです。コトラーは「ペイドメディアは、ブランド認知を高め、オウンドメディアへのトラフィックを生み出すため、新規顧客にリーチ・獲得するために活用される典型的なチャネルである」としています。ここ重要なのは、ペイドメディアは、オウンドメディアへのトラフィックを喚起するために利用されるということです。

アーンドメディアとは、有料広告以外の第三者が保有・運営するメディアのことです。テレビ・新聞・雑誌の取材を受けたり、ブロガーやユーチューバーのようなインフルエンサーに紹介されたりということです。(注:謝礼を含み、何らかの対価を支払った場合はペイドメディアということなりますので、アーンドメディアとは言いません。)

メディア公開後は効果測定をしていく必要がありますが、コトラーはH2Hマーケティングにおける効果測定は、5Aカスタマージャーニー(認知→訴求→調査→行動→推奨)に沿って、コンテンツマーケティングの効果を測定していくべきだとしています。

[視覚可能](リーチとアウェアネスを測定)→[共感可能](魅力度を測定)→[調査可能](発見性を測定)→[行動可能](行動への刺激を測定)→[共有可能](推奨度を測定)

という流れに沿った測定になります。

(by インディーロム 渡邉修也)

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