マーケティング再入門 
「アフター・コロナへ向けたマーケティング・その15」

「ブランドは、顧客を引き付けて人間対人間のつながりを築ける人間的特性を明示しなければならない」(「コトラーのマーケティング4.0」より)

コトラーは「AIやロボットの領域が広がれば広がるほど、かつてないほど顧客は不安になり、無意識のうちにアイデンティティを探し求め、『デジタルの世界で人間であるということはどういうことか』と自問するようになる」と指摘しています。

そして、マーケティング3.0/4.0の基本コンセプトである「人間中心のマーケティング」は、顧客の機能的ニーズと感情的なニーズを満たすだけでなく、顧客の潜在的な不安や欲求にも対処するものであり、AI/ロボット時代において人間中心のマーケティングコンセプトはますます重要になってくる、と言っています。

では、「ブランドが明示する人間的特性」とは、いったいどうあるべきなのでしょうか。

同じ本の中で、コトラーは、スティーブン・サンプソンの「Leaders without Titles」の次の文章を紹介しています。

「『横のリーダー』は、他者を支配する権限は有していないが、他者を引きつける六つの人間的特性を備えている。」

6つの特性とは、身体的魅力、知性、社交性、感情性、パーソナビリティ(人間力)、道徳性で、ブランドにおいても、これら6つの特性を満たしているのが理想像というわけです。

  • 身体的魅力・・・ブランドのロゴや製品デザイン、ブランドアイデンティティなど。
  • 知性・・・革新的な製品・サービスなど顧客の問題を効果的に解決する力。
  • 社交性・・・顧客とのカンバセーションに積極的で、質問や意見に耳を傾け対応していくことでエンゲージメントを強化していく力。
  • 感情性・・・顧客の感情に訴えるメッセージで顧客の行動を促していく力。
  • パーソナビリティ(人間力)・・・ブランドの存在理由が明確で、それが故に欠点を見せることも恐れず、自らの行動に100パーセントに責任を持つこと。
  • 道徳性・・・適切な倫理的配慮が、ビジネスの全ての決定において重要な一部となっていること。

最初から全て完璧にできるブランドはないと思いますが、経営層、従業員がこれらを意識し、日々の仕事に向かっていくことができれば、ブランドの魅力的な個性として、認識されるようになっていくのではないでしょうか。

コトラーの本ではAI/ロボット時代という切り口で語られていますが、今回のウィズコロナ、アフターコロナにおいても、顧客の置かれている状況や不安にどう向き合い対話を重ねていくのか、「ブランドの人間的特性」がますます問われるようになると考えられます。

(by インディーロム 渡邉修也)

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