マーケティング再入門 
「アフター・コロナへ向けたマーケティング・その10」

前回は、BAR(ブランド推奨率)のA1からA5へ、すなわち認知から推奨へと絞り込まれる過程を数式化した場合に、以下のようになることを復習しました。

     訴求  調査  行動  推奨
 BAR = ── × ── × ── × ──
     認知  訴求  調査  行動

現代マーケティングの目標となる「BARをいかに高くするか」は、A1からA5、すなわち認知から推奨へと絞り込まれる過程で、絞り込まれる率(ようするに脱落してしまうユーザー)を、いかに最小限に抑えることができるか、あるいは一方向的に絞り込まれるままにせず、どこかの段階で、新規の流入を創出できるか、ということにかかってきます。

まず、第1段階の絞り込みとなる「認知(A1)から訴求(A2)」を見てみましょう。

コトラーは、「認知(A1)から訴求(A2)」からの絞り込みを最小限にするためには、ブランドがもつ「誘引力」がポイントになると指摘しています。

多くのブランドは、認知率は高いにもかかわらず、買ってもらうこと(行動=A4)へ導いていくことができず悩んでいます。もちろん「推奨(A5)」も。

コトラーは、実際の製品自体に「価値提案」がないならば、つまり本質的な誘引力がないならば、いくら予算をかけても難しいだろうと言い切っています。

そして、マーケティング3.0/4.0の立場から、デジタル時代には、むしろ人間らしさのあるブランドが最も魅力的にみえるだろうとしています。

「顧客は人間中心のブランド ─ 人間のような特性をもっていて、顧客と対等な友人としてインタラクションできるブランド ─ をますます求めるようになっている。」

コトラーはこのように、現代の、これからのブランドのあるべき姿を表現しています。

そのほか、コトラーは、社会的・環境的価値を支持し推進するようなブランドや、ある種のライフスタイル運動といえるような価値観を提案できるブランド、顧客の厳密なニーズにしっかりと対応し製品・サービスをパーソナライズできるブランドなども、誘引力を持つことができるとしています。

まあ、ここまで拡張すると、マーケティング3.0/4.0の価値観というよりも、伝統的な「固有のバリューを持ち、他との差別化が明確なブランド」ということになってしまいますね。

次回は、訴求(A2)→調査(A3)、調査(A3)→行動(A4)の段階についてみていきたいと思います。

(by インディーロム 渡邉修也)

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