マーケティング再入門 
「これからの商品・サービスの開発・その1」

今回から数回に分けて、新商品や新規事業の開発について取り上げてみたいと思います。

コトラーの本を読んでいると、マーケティング2.0とか、「同3.0」、「同4.0」といった用語が出て来て、マーケティングにもバージョンがあるのかと思う方もいらっしゃるかもしれません。

これはもちろん、平成が終わるから「3.0」はもう古くて来年から「4.0」へチェンジするとか、ウィンドウズのようにサポートが終了するわけでもありません。

マーケティングに関する企業の取り組み姿勢、実際の活動実態に応じて、現在でも未来においても、また企業規模の大小を問わず、「1.0」の企業もあれば、「4.0」の企業もあり、「1.0」から「4.0」まで同時に存在しますが、徐々に「1.0」的な考え方は少なくなり、「3.0」及び「4.0」的な考え方が広まっていくであろう、また、そうであるべきだとコトラーは考えているということです。

ここで、マーケティング1.0から「同4.0」を、非常にざっくりとキーワードだけを拾ってみると、以下のようになります。

  • マーケティング1.0 … 製品中心/メーカー主導/4P/マーケティングミックス
  • マーケティング2.0 … 消費者志向/STP/ポジショニング/差別化
  • マーケティング3.0 … 価値主導/感情/体験/消費者から全人的な存在へ
  • マーケティング4.0 … 自己実現/5A/レジリエンス/アジリティ/マインドフルネス

このように並べると、「3.0」はもう古くて使いものにならず、「4.0」だけ学べばよいと勘違いしそうになりますが、上に書いたように、単純に階段を上っていくようなものではありません。「1.0」的な考え方でうまくいっている企業もあれば、「4.0」的な考え方を導入したからといって成功が保証されるわけでもありません。

コトラーの近作を何冊か読むと、現在は「2.0」的なマーケティングを行っている企業が大半を占めているものの、先進的な企業において「3.0」と「4.0」の考え方が採り入れられ、周りの人たちにも、それが目にみえるような取り組みや成果として立ち現れてきた段階にあるようです。

「3.0」より「4.0」の方が上とか、最新の考えのようにも思われがちですが、そうしたものではなく、「3.0」と「4.0」の2つの考え方が、同時に採り入れられ、同時進行で実践されているようです。

また、上に書いた通り「2.0」的な発想や実践がまったく通用しなくなったわけでもありません。従来通り、アンケート調査などを行い、消費者の意見や要望を採り入れながら、既存商品を改良したり、ラインナップを拡充していくような商品開発も当然有効なわけです。同じ企業の中でも、事業や商品によって、使い分けもあり得ると思います。

そんなわけで、次回はまず「2.0」的な視点での商品開発、事業開発を復習しつつ、「2.0」と、「3.0」及び「4.0」ではどこがどう違うのか、手探りで学びながら、紐解いていきたいと思います。

(by インディーロム 渡邉修也)

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