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マーケティング再入門 
「マーケティング・コミュニケーションの復習・その8」

今回は、クリークとクリークの間の情報伝達について復習しようと思います。

クリークとは、メンバー同士が頻繁に交流する小集団です。集団内の価値観や行動パターンも似通っているため、コミュニケーションも円滑に行われます。

同質性が高いことは集団の結束力を高めるなどメリットも多いのですが、反面では、外部に対する閉鎖性にもつながりかねません。

クリークの外部との交流を助けるようなポジションにいる人を、「連絡役」、「橋渡し役」と呼んでいます。

「連絡役」とは、AとB、2つのクリークを想定した場合に、ABどちらにも帰属することなく、2つのクリークを仲介するような位置にいる人です。

「橋渡し役」とは、クリークの内部にいながら、他のクリークの人々とも関わりを持つ人のことです。

社会ネットワーク研究の中では、強い紐帯(ちゅうたい)、弱い紐帯という用語が出てきます。結びつきの強固なクリークは、強い紐帯で結ばれた集団などと表現されます。

米国の社会学者グラノヴェッターの「弱い紐帯の強み」仮説というものがあります。

「新規性が高く価値のある情報は、自分が属している家族、職場の仲間などつながりの強い仲間(強い紐帯)より、知り合いの知り合いなど社会的つながりが弱い人々(弱い紐帯)からもたらされる可能性が高い」というものです。

グラノヴェッターのこの仮説は、SNSの普及以降、多くの人に注目され様々なところで引用されるようになりました。

SNS上のつながりは、弱い紐帯ではあるものの、家族や職場の関係と異なり、自分が良かれと思いつながっている関係であるわけで、そうしたルートからの情報には、心の扉が開かれやすいということでしょう。

また、良かれと思いつながっているが故に、自分で意図するしないに関わらず、共感できそうな人々のとのつながりが次第に強化され拡張されていく傾向があることも留意すべきです。

クリークやオピニオンリーダー、強い紐帯、弱い紐帯、連絡役、橋渡し役などは、社会ネットワーク研究の分野での用語であり、それらをそのままマーケティングに適用するわけにはいきませんが、少なくとも人から人へ情報を伝播させていくことを意図する口コミ戦略に関しては、かなり参考になるものだと思います。

興味がありましたら、社会ネットワーク関連の文献をあたってみてください。

(by インディーロム 渡邉修也)

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