マーケティング再入門 
「マーケティング・コミュニケーションの復習・その7」

前回は、バイラル・マーケティング、バズ・マーケティングの概要について、復習しましたが、今回は、情報が人から人へ伝播していく仕組みを、もう少し掘り下げてみようと思います。

SNSは、社会学において、人と人との結びつきの関係性を研究する社会ネットワーク研究の成果から生まれたサービスと言われています。(なので、ソーシャル・ネットワーキング・サービスなのです。)

社会ネットワークの研究では、個々の人を「ノード」と呼ばれる「点」で表し、人と人との結びつきを「エッジ」と呼ばれる「線」で連結していくことで、「ソシオグラム」と呼ばれるグラフを描き、関係性を視覚化し、分析していく手法があります。

人と人を結ぶ線は、分析の目的に応じて、矢印で方向性の情報を付加することで、二人のうち片方が一方的に関心を持っているのか、互いに関心を持っているのかを表したり、プラス/マイナスの符号をつけて好意/反感を表したり、線の太さで結びつきの強弱を表すなど、様々な工夫がなされています。

「ノード(点)」と「エッジ(線)」によって、多数の人と人の結びつきをグラフ化していくと、複数のノード同士が相互に連結し合い網の目のように密になっている塊(集団)が見えてきます。これを「クリーク」と言います。

Lineの「グループ」のメンバーは、相互にメッセージやスタンプを送り合う関係なので、全てのノードが相互連結している「完全グラフ」として描かれます。

一方、Twitterやブログの場合、有名人とそのフォロワーの関係は、情報を発信する側と、情報を受け取り、さらに別の誰かにリツイートして伝達する側という関係です。中心にいる有名人が、自転車の車輪の中心軸(ハブ)となり、放射状に伸びる沢山のスポークのようなグラフとして描かれます。

特に有名人でなくても、グラフ化した際に、自転車のハブのように多くのエッジ(線)が沢山出ていて、しかも影響力が強そうな人を「オピニオンリーダー」と呼んでいます。

ただし、有名人やローカルな集団の中のオピニオンリーダーであっても、常に一方的に情報発信しているわけではなく、他の人をフォローしたり、リツイートしたりしています。

SNSに参加している全ての人々は、大なり小なり、一人一人がハブ(=ノード)であり、そこから伸びる複数のスポーク(=エッジ)を有しているわけで、無数のノードとエッジが多重に折り重なっているのがSNSの世界なわけです。

実際の人間の生活は、SNSだけで完結しているわけではなく、1人の人間だけでも、家族、職場、地域コミュニティ、学校、趣味のサークル等々、かなり多くの人間関係の“網”の中で営まれています。

バイラル・マーケティング、バズ・マーケティングとは、ターゲットとなる人たちが、どのような集団(クリーク)に属しているのか狙いを定め、そのクリークの中の、オピニオンリーダーに向けて情報を提供したりすることで、ターゲットの人たちに、効率的、効果的に情報を伝播させようとするものです。

SNS以外のクリークに的を絞った方がよい場合も当然あるわけです。

(by インディーロム 渡邉修也)

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