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マーケティング再入門 
「サービスの品質管理・その2」

今回は、サービス品質の決定要素とは何かを 復習していきたいと思います。

サービス品質の決定要素については、パラスラマン、ザイタムル、ベリーによる「サービス品質モデル」というものがあり、その中で、サービス品質を決定する5つの要素が定義されていますので、そちらを紹介します。

<サービス品質の5つの決定要素>

  1. 信頼性 … 約束したサービスを確実かつ正確に行う能力。
  2. 対応力 … 顧客の役に立ち、迅速な応対をしようという気持ち。
  3. 安心感 … 従業員の知識や礼儀、そして信頼と安心を与える能力。
  4. 感情移入 … 顧客一人ひとりに対する気遣い。
  5. 有形物 … 施設、設備、従業員、コミュニケーション資料など、形あるものの印象。

(出典:「コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版」フィリップ・コトラー、ケビン・レーン・ケラー 丸善出版)

当然といえば当然のことばかりですが、これらを全て実践するのはなかなか大変なことです。しかし、見方を変えれば、これらを1つ1つ丹念に実践し、恒常的に見直しと改善していくための仕組みを構築できれば、サービスの品質は向上し、お客様の満足度もアップすることになります。

パラスラマン等は、上記に5つの決定要素を、より具体的な22の評価基準に分けた「SERVQUAL基準」というものを提唱しています。

SERVQUALとは、ServiceとQualityを組み合わせた造語です。

SERVQUAL基準は、22項目について、それぞれ「事前に期待していたサービス」と「実際の経験(お客様が知覚したサービス)」とのギャップを測ることで、改善すべき点を洗い出していこうとするものです。

 Q (Quality:品質) = P (Performance:実績) - E (Expectation:期待)

また、事前と実際との間にギャップがあった場合に、お客様側はどれくらいであれば許容するかという「許容範囲」も分析しようとするものです。

SERVQUAL基準は、それ自体かなり練り込まれたもので汎用性も高いものですが、業種業態に合わせ、部分的に手直しされながら、各方面で活用されています。

自社用にアレンジして試してみると、いろいろな改善点が発見できるかもしれません。

(by インディーロム 渡邉修也)

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