マーケティング再入門 
「BtoBにおける細分化」

これまで4回にわたって細分化の手法をご紹介してきましたが、それらはBtoCビジネスに当てはめることが出来ても、BtoBビジネスの場合にはしっくりこない分類法もあったかと思います。今回は、BtoBビジネスの細分化を分析・検討する際に留意すべき事柄を復習してみたいと思います。

デモグラフィック変数は、BtoCの場合、性別、年齢、年収などが基本変数となりますが、BtoBの場合は、業種・業態、企業規模、所在地などになります。

その他の変数として重視されるのは、下記のような事柄になります。

・購買決定の重視点は?(価格志向/ソリューション志向/サービス志向)
・購買決定者は誰か(社長自ら/担当者や担当部門あり)
・顧客の状態(見込み客/新規顧客/得意客)
・利用頻度(ヘビーユーザー/ミドルユーザー/ライトユーザー)
・注文規模(大口注文/小口注文)
・購買方針(買い切りを好む/リースを好む/必要時のみのレンタルを好む)
・リスクへの態度(リスクを受け入れる/リスクを避けようとする)
・創業からの年数(起業したて/5~10年/25年まで/それ以上)
・経営者層の状態(経営者の年齢、代替わりなどのタイミングなど)

などですが、ほかにも色々な変数が考えられると思います。

肝心なのは、市場を細分化するときに、あまり先入観を持たずに、まずは分類してみることです。マーケティングにおけるSTPのステップからすると、細分化(セグメンテーション)は最初の段階です。これまでの経験を基に第2ステップのターゲティング(標的市場の設定)を決めつけてしまわず、様々な切り口で細分化してみて、可能性を検討することです。

また、細分化の切り口は、時代とともに変化することも考慮すべきです。

パソコンおよび周辺機器業界では、90年代後半~2005年頃まで、SOHO市場(ソーホー:スモール・オフィス、ホーム・オフィスの略)と呼ばれる標的市場を設定していましたが、現在ではこの言葉はあまり使われなくなりました。

言葉としての新鮮味が薄れたこともありますが、デル等の企業が分析した結果、スモール・オフィスとホーム・オフィスでは、かなりニーズが異なり、提案すべき商品やサービスも別物だ、ということがはっきりしてきたからです。

また、スモール・オフィスでも、デザイン会社のようなクリエイティブ系の会社と、会計事務所とでは、ニーズはまったく異なるでしょう。

このメルマガをお読みいただいている皆様も、なんらかのビジネスをされていると思われますが、数年前に分析した細分化基準が、現在および近未来にも有効かどうか、一度検証してみる必要があるでしょう。

特に近未来において、有効な切り口かどうかは、重要なポイントと思われます。

(by インディーロム 渡邉修也)