マーケティング再入門 
「細分化の多様な切り口・その2」

前回は、細分化手法の一つとして「サイコグラフィックス」をご紹介しましたが、細分化の切り口は、ほかにも沢山あります。

既存の商品・サービスであっても、新たな切り口で細分化をし直してみることで思わぬ発見があり、新たなユーザー層の開拓につながることも多いものです。

例えば、購買までのプロセスにおける「決定役割」の洗い出しという作業。

例えば、子どもに対して、母親がそろそろ自転車を買ってあげても良いかなと思い立った時、子どもに直接どんな自転車が欲しいのか尋ねるのと同時に、夫にも、どんな自転車を買い与えたものかと相談するのではないでしょうか。相談された夫は、ネットで様々な自転車をリサーチし、候補を数点に絞り込み、妻と相談し決定します。ネットで注文するのは夫の方かもしれません。

ここには、発案者(妻)、リサーチャー(夫)、影響者(ネットでの評判)、決定者(妻&夫)、購買者(夫)、使用者(こども)という役割があります。

このように意思決定のプロセスを洗い出すことによって、どの段階で、誰に、どのような情報を提供すべきか、ということが見えてきます。

また、「オケージョン」も重要です。

我が家の「雪かきスコップ」は、2013年の大雪の直後にもしかしたら春までにもう一度雪が降るかもしれないと慌てて購入したのものですが、結局、その後一度も使う機会がなく、2年後の今週ようやく出番がやってきました。

思いがけない大雪(ニーズ発生オケージョン) → 春までもう一度降るかもしれない(購入オケージョン) → 2年後(使用オケージョンの到来)という、時間のずれがあります。

上記のようにオケージョンを分解して考えると、消火器、保険など、「ニーズ発生」「購入」「実際の使用」が分かれている商品・サービスが意外に多いことに気づかされます。

オケージョンには、行事・冠婚葬祭などの機会も含まれます。

例えば、きなこは、従来、正月やお彼岸といったオケージョンに結び付けて販売されていたものですが、きなこドリンクなど商品形態を工夫することで通年商品としてオケージョンを拡張しています。

自社の商品・サービスについて、オケージョンを切り分けて整理してみることで、新たな用途やターゲット、販売戦略が見えてくるかもしれません。

(by インディーロム 渡邉修也)