マーケティング再入門 
「顧客の離反率を下げるには」

顧客生涯価値を考えると、優良顧客の離反率をできるだけ少なくすることが望ましいことは言うまでもありません。

離反率を下げるためのステップは、下記のような手順を踏んでいくことになります。

1) 顧客維持率の定義を明確にする
どのような商品、サービスでも、リピート購入/利用のサイクルがあるはずです。一定期間内のリピート率を把握することが大切です。リピート率は、顧客によって異なるかもしれません。弊社の“アンケートメーカー”というサービスの場合は、毎年1回、決まったテーマでアンケートを実施されるお客様と、年間を通じて何度も利用されるお客様に分けることができます。

2) 顧客離反の原因を明らかにする
離反する主な原因としては、次のようなものがあります。
  ・もっとよい製品・サービスを見つけたから
  ・もっと安い製品・サービスを見つけたから
  ・満足なサービスを得られなかったから
ある調査によると、3番目の「満足なサービスを得られなかったから」という理由が、70%を占めているそうです。

いずれの理由にしても、離反した顧客にヒアリングしたり、アンケートを実施することで、離反原因と改善すべき点を明らかにしていくことが大切となります。

3) 逸失利益を見積もる
顧客1人あたりの逸失利益は、顧客の生涯価値に等しいということは、以前にも書きましたが、その顧客が離反しなければ、得られたであろう利益を見積もってみる必要があります。

先の弊社の“アンケートメーカー”の例で言えば、年間何回も利用するお客様の方が、年1回だけ利用されるお客様よりも、当然、生涯価値も高いわけですが、年1回だけ利用されるお客様の割合も相応の比率を占めているため、サービス全体としては、年1回だけ利用されるお客様についても、離反されないように努力していかなければなりません。

4) 離反率を下げるためのコストを計算する
離反率を下げるのはよいことですが、離反を防止するために多大なコスト がかかるようであれば、どこかで線引きをする必要があります。
顧客の生涯価値を考えた場合、コストが逸失利益を下回る限り、離反率の 引き下げにコストをかける価値はあるということになります。

5) 顧客の声を聞く仕組みを構築する
他社との比較における自社の製品・サービスの機能/性能、適正価格、サービス内容への評価、満足度などについて、定期的に、あるいは、必要に応じて、顧客の意見・評価を聞く必要あります。
直接訪問してヒアリングするのが一番ですが、そうしたコストは掛けられない場合は、電話ヒアリング、アンケートなどを併用していくことになります。
また、販売スタッフやサポートスタッフからの情報収集を、出来るだけ早く、正確に行えるような仕組み作りも大切です。
仕組み作りに成功した企業は、ほぼ成功していると言っても過言ではないでしょう。

(by インディーロム 渡邉修也)