マーケティング再入門 
「顧客の収益性について」

「上位20%の顧客が企業全体の収益の80%を生み出す。」

これは、よく知られた「パレートの法則」です。

一説によると、苦労して得た収益のうち半分は下位30%の利益の薄い顧客へのサービスで失われていると言われます。

利益を生まない顧客を「手放せ」ば、企業の収益もアップするというわけです。

しかし、この決断はなかなか難しいものです。現在、下位30%で利益が薄くても、将来がどうなるか分からないからです。

そこで必要になってくるのが、個々の顧客の収益性の分析です。

やり方は、それほど複雑なものではありません。
各顧客が購入した製品(及びサービス)を、下記のような4段階に区分けして いくだけです。

利益の高い製品や利益のある製品の購入の多い顧客は、「高収益をもたらす顧客」となります。一方、損失をもたらす製品や利益と損失が混在している製品が多い場合は、損失をもたらす顧客ということになります。

┌────────┬──────┬──────┬──────┐
│利益の高い製品 │      │      │      │
├────────┼──────┼──────┼──────┤
│利益のある製品 │      │      │      │
├────────┼──────┼──────┼──────┤
│損失をもたらす │      │      │      │
│製品      │      │      │      │
├────────┼──────┼──────┼──────┤
│利益と損失が混在│      │      │      │
│している製品  │      │      │      │
├────────┼──────┼──────┼──────┤
│        │高収益をもた│利益と損失が│損失をもたら│
│        │らす顧客  │混在する顧客│す顧客   │
└────────┴──────┴──────┴──────┘

コトラーは、収益がでない顧客への対処法は、料金を上げるか、サービスサポートを縮小するしかないとしています。

また、収益性のない顧客が離反しても、気に病む必要はない、むしろ、そうした顧客が競合他社へ乗り換えるように促した方がよいとも言っています。

なかなか、割り切れるものではありませんが、損失がかさんでくるのであれば、なんらかの対応をしなくてはなりません。

いずれにしても、顧客の収益性を分析した上で、各顧客に応じたリソースの配分の仕方を検討していくことが大切です。

(by インディーロム 渡邉修也)