マーケティング再入門 
「MBO(目的による管理)とは」

事業を評価するためのSWOT分析を復習しましたが、今回は、SWOT分析の後に、事業の具体的な「目標設定」について、コトラー&ケラーの「マーケティング・マネジメント」から学んでみたいと思います。

コトラーは「目標」について「規模と時間が既定された具体的な目的を指す際に用いる言葉」としています。

どんな事業を、いつまでに、どれくらいの規模にするのか、明確にするということでしょう。

通常、多くの事業単位は、収益性、売上増大、シェア拡大、リスク縮小などの複数の目的からなり、それらのよりよいミックスを追求します。

事業単位を計画する際には、これらの目的を適切に設定し、目的による管理(MBO)を行っていく必要があるとしています。

ここで、MBOという用語が登場します。MBOとは、Management by objectivesの略で「目的による管理」と訳されます。目的を管理するのではなく、目的による管理であることに注目してください。

コトラーは、目的による管理(MBO)が機能するためには、事業単位の目的が次の4つの基準を満たしていなければならないとしています。

1. 目的は、最も重要なものから最も重要でないものまで階層的に配列されなければならない。

2. 目的は、できるかぎり数値で表されなければならない

3. 目標は、現実的でなければならない

4. 企業の目的には、一貫性がなければならない

この中で、イメージしづらいのは、1番目の目的の階層的な配列でしょうか。
コトラーは、次のように具体例で説明しています。

ある事業単位の第一の目的が「投資収益率の増大」だとすると、これを達成するために「利益レベルを増加させ、投下資本を減らす」という第二階層の目的が設定され、さらに利益を増加させるために、第三階層の目的として「収益増大と経費削減」が設定される。

 投資収益の増大 ← 利益増加と投下資本の圧縮 ← 収益増大と経費削減

このように目的を階層化することで、“大きな目的”が、個々の部門や社員にとっての“具体的な目的”として見えてくるということです。

(by インディーロム 渡邉修也)