マーケティング再入門 
「コア・コンピタンス/ケイパビリティとは」

顧客に対して、どんな価値を提供できるのか?
競合他社に対して、競争優位を維持していくために必要なことは?

この2つの問いかけの中で重要になってくるのが、「コア・コンピタンス」と「ケイパビリティ」という視点です。

コア・コンピタンスとは、「顧客に利益をもたらし」、「応用範囲が広く」、「競合他社が模倣しにくい」技術やノウハウのことです。

具体例としてよく紹介されるのがホンダのエンジン技術で、芝刈り機、除雪機、自動車まで、コア技術によって、幅広く事業展開していることが評価されているようです。

コア・コンピタンスというと、特許権とか、ビジネスモデル特許とか、イメージされがちですが、そうしたものだけではありません。

コトラーの本では、ナイキをコア・コンピタンスの優良企業として紹介しています。

ナイキが、自社で製造せず、スポーツシューズやウェアのデザインと、マーチャンダイジングに絞り込りこみ、その2つの領域で他の追随を許さない地位を築いている点を、コトラーは評価しているようです。

こう考えると、ナイキって、アパレルメーカーなんですね。(注:一般にアパレルメーカーと呼ばれる企業の大半は自社で製造工場は持っていません。)

一方、ケイパビリティの方は、スピード、効率性、高品質、対応力といった、企業の組織的な能力のことを指します。

特別な特許技術を持っているわけではないけれど、市場のトレンドをつかむのが得意な会社、顧客をつなぎとめリピート購買してもらう営業力やサービス対応力に秀でた会社などです。

世間的には、地味に見える会社であっても、ケイパビリティが高く、収益力もあり、経営が安定している企業があります。

長年続いている企業というのは、なんらかのケイパビリティを持っているのだと思います。

「ビジョナリーカンパニー」というロングセラー本がありますが、この本は、スタンフォード大学のコリンズとポラスの二人が「長期にわたり業績を維持し業界のリーディングカンパニーであり続ける企業」の秘訣を探求したものです。

リーディングカンパニーの共通点は、「揺らぐことのない確固たる独自の価値観を持っていること」「自社の目的を巧みな言葉で表現していること」「自社の将来についてビジョンを持ち、実現に向けて行動していること」だそうです。

今回は、コア・コンピタンス、ケイパビリティ、ビジュナリーカンパニーについてご紹介しました。この3つのフレームワークに、あなたの会社を当てはめてみると、何らかの気づきが得られるかもしれません。

(by インディーロム 渡邉修也)