マーケティング再入門 
「マーケティングの対象とは」

「交換は価値創造のプロセスである。」

前回はモノやサービスに限定されずあらゆる価値を交換する「社会的プロセス」を学びましたが、交換は、通常双方にメリットをもたらします。

それでは、価値はどのような場所で発生し交換されているのでしょうか。

コトラーは、マーケティングに携わる人が対象とするものとして、財、サービス、イベント、経験、場所、資産、組織、情報、アイデアの10種類をあげています。

財、サービス、イベントは伝統的にマーケティングが扱う対象として広く認知されています。

経験は、前回、例にあげた人力車。場所を移動するために対価をいただくのではなく、経験に対して対価をいただくという発想がこれにあたるでしょう。客船を利用した旅もこれにあたりますね。

場所については、観光に関連した活動だけでなく、自治体における住民や企業誘致のためのさまざまな取り組みも含まれるでしょう。

資産については、不動産や株などの金融資産も取引の対象なので、マーケティングが当然発生します。

組織はどうでしょうか?大学、美術館、非営利団体もマーケティングを行い、イメージアップを図り、顧客を獲得しようとしています。

日本では80年代後半から90年代前半にCI(コーポレートアイデンティティ)を導入するのが流行りましたが、民間企業に限らずあらゆる組織は、絶えず内と外に対して、自らのアイデンティティを問いかけ、発信しつづけなければいけません。また、変革も必要でしょう。

羊羹の虎屋は室町時代の創業という老舗中の老舗ですが、近年TORAYA CAFEで次のステージに完全移行したと感じます。創業480年の老舗というだけでも世界で十分敬意をもって迎えられる存在ですが、和と洋が織り成す新たなスイーツを創造したことで、虎屋の可能性は地球規模に広がったと感じます。きっとあと500年はいけるでしょう~。虎屋のマーケティングを担当している方はきっとワクワクドキドキしていると思いますよ。

あ、虎屋の話をしているうちに文字数オーバーとなりました。残りの情報とアイデアはまた次回に。

(by インディーロム 渡邉修也)