統計・世論調査を読む 
「最近の世論調査を見て」

内閣府では、この夏特別世論調査を行いました。6月の「竹島に関する特別世論調査」、7月の「尖閣諸島に関する特別世論調査」の2つです。

新聞などでは、『尖閣「関心ある」7割超』(読売新聞)、『尖閣問題、政府の立場半数「知らず」』(日経新聞)など、見出しをつけて報道されていますが、大体において、肝心のことが書かれていない様です。

一般的な世論調査では、簡単な趣旨説明の後、すぐに本題である調査用の質問が開始されるわけですが、今回の2つの調査は、調査票の加えてそれぞれ1枚の資料が附されおり、次のように書かれています。

「回答者によく読んでもらってから、以下の質問を行う」

内容は、日本政府がこれまで主張してきた、政府としての歴史認識と現状における見解、近年の韓国、中国の島を巡って動きなどで、竹島の方は約700字、尖閣の方は約750字ですから、結構な文章量です。

質問に答える前によく読むように、調査員から言われるわけです。

で、出てきた結果が、新聞やテレビで報道されている数字ということになります。

ここでは、結果の数字の多寡には言及しません。
しかしながら、上記のような段取りを経て得られた調査結果であることを、どれだけのマスコミが伝えたのでしょうか?

以前、このコラムの中でも、アンケートや世論調査は、設問の立て方、設問の順序、設問の言い回しひとつで結果が大きく変わる、ということを書きましたが、もはや、これは誘導質問の域を超えているのではないでしょうか。

改めて、皆さまには、世論調査とその結果は、報道の見出しだけでなく、情報源である、調査元の発表資料まで確認されることをお勧めします。

(by インディーロム 渡邉修也)