統計・世論調査を読む 
NHK「中学生と高校生の生活と意識調査」を見る

今回は、年明け最初ということで、10年後、20年後に日本社会を引っ張っていく存在となる中学・高校生が、今どんな生活をしていて、どんなことを考えているのか、最近の世論調査から見ていきたいと思います。

調査は、NHKが2012年夏に実施した「中学生・高校生の生活と意識調査・2012」です。前回は2002年に実施され、10年ぶりの調査となります。中高生本人のほか、その父母にも調査しているのが特徴です。

「一生懸命に勉強すれば、将来よい暮らしができるようになる」という問いに中高生の8割近くが「そう思う」と答えています。10年前の調査と比べると、大きく増えたそうです。(なるほど~。)

対して、父母の方は「そうは思わない」が約6割を占めており、子どもと比べ、冷めた見方をしているようです。まあ、親の場合は、自分自身が勉強した結果ですから、そりゃ現実的になりますよね。それに、調査時点の景気などにも左右されるのかもしれません。

インターネットの利用状況を見ると、中学生の60%、高校生の96%がメールを日常的に利用しているようです。高校生になると、1日のメール件数が「10件以上」が5割を超えています。

また、Twitter、mixi、Facebookといったソーシャルメディアを利用する高校生は、35.9%に達しています。昨年からLINEが若い層を中心に急拡大しているのを考慮すると、相当数の高校生がソーシャルメディアに参加しているものと考えられます。

このように、メールやソーシャルメディアでのコミュニケーションが増えてくると、「悩みの相談」もメールやソーシャルメディアで取り交わされているのかと思われますが、NHKの過去30年の調査結果の推移をみると、中高とも「友だち」に相談する人が減り、「お母さん」に相談する人が増えているそうです。

父母への評価も、「やさしくあたたかい」「よくわかってくれる」「いろいろなことを話す」などが過去30年で最多となったようです。

昨年は、いじめの中でも、ネット上のメールや裏サイトなどでのいじめが問題となりましたが、そうしたネット上でのハードな友だち付き合いに疲れ、安心できる存在として父母の存在感が増しているのかもしれません。

また「今、幸せだ」と思っている中学生は93.6%、高校生では96.5%に達しています。

しかし、その一方では、「今の日本はよい社会だ」と答えた中高生は31.8%にとどまり、「日本の将来は明るい」は27.3%にとどまっています。

自分は「幸せ」だけれども、日本の社会はさほどよい社会でもなく、将来もそれほど明るいとは思っていないようです。

そして「望ましい生き方」(複数回答)で、もっとも多かったのは「社会のことを考える前に、まず自分の生活を大切にする」71.2%、次いで「無理に自分の考えをおし進めないで、多くの人の意見に合わせる」62.0%、「のんびりと自分の人生を楽しむ」58.7%と続きます。

うーむ、10年、20年後に、日本の社会はどうなっていくのでしょうか。日本は、果たして新興国に対抗していけるのでしょうか。

まあ、考えてみるに、自分自身も中高生の頃は似たような答えをしていたかなとも思い、この傾向は、今に始まったことではなく、むしろ自分たち世代が源流であったかと、調査結果を見ながら新年早々反省した次第です。

(by インディーロム 渡邉修也)