アンケート再入門 
「第18回 GT集計とクロス集計」

今回から数回にわたって、アンケートの集計について見ていきたいと思います。

このコラムは、インターネット上で提供されてるアンケートサービスを利用して、アンケートをもっと気軽にやってみよう、ということで書いています。

ネット上のアンケートサービスは、当然のことながら、回答データの自動集計機能を持っています。なので、皆さんがコツコツと集計作業を行うわけではありませんので、ご安心を。

アンケートでは、「GT集計」という言葉が出てきます。GTとは、Grand Totalのことで、アンケートの世界では「単純集計」と訳されることが多いようです。

で、何をどう単純に集計しているのかというと、選択肢ごとの票数です。
つまり、選挙でいったら、候補者が選択肢で、選択肢ごと、つまり候補者ごとの得票数をカウントしたものが単純集計ということになります。

昔は、この単純集計も、正の字を書いて数えていたのですから大変です。数百票~千票程度なら、まだ正の字でもなんとかと思いますが、万単位になってくるとこれは大変ですね。

その点、いまどきのサービスを使えば、自動的に集計が済んでいるので、楽なもんです。といいますか、その便利さを実感する間もないくらい、当たり前に集計が済んじゃってます。

また、クロス集計も同様にボタンひとつで簡単に集計されるものが多いようです。

「はい」と答えた人の中で、男性が何パーセントで、女性が何パーセントだったのか、年代別では、職業別では、居住エリア別では、というふうに、いとも簡単にクロスをかけることができます。これは大変便利なものです。

正の字の時代は、ある程度の仮設を立てて、もしかしたら、男女別や年代別で、回答傾向に何らかの特徴が見いだせるかもしれない、ということでやってみるわけですが、票数が多いと、単なる思いつきではおいそれとは試すことも出来ませんでした。

今は、どんどん試すことが出来るので、便利な時代になりました。皆さん、アンケートを実施したら、クロスをどんどんかけてみてくださいね。

クロス集計をする場合、掛け合わせの条件は無数にありますが、基本は、やはり性別とか、年代別、職業別、地域別など、よく世論調査や統計データで使われるものになります。

そうした基本的な属性に加えて、調査の内容に応じて、収入別、既婚/未婚別、同居家族の有無別、支持政党別、原発容認/脱原発別など、様々な属性を追加していけばよいと思います。男女別など定番の属性に加え、こうしたちょっとひねりを利かせた属性を用意すると、新たな発見があるかもしれません。

このように、手軽に出来るようになったクロス集計ですが、1つ気をつけるのは母数がどれくらいあるのかということです。全体の回答数が少ないと、クロスを1、2回かけただけで、あまりにも個別な事例になってしまい、そこから何らかの傾向を抽出するのは困難になってしまうこともあります。

木をみて森を見ないという言葉もあります。やはりまずは、GT集計の結果を尊重し、その大きな傾向の中で、ものごとを捉えていくことが大切でしょう。

実際、多くの報告書では、GT集計でどんな意見(=選択肢)が何パーセントで多数意見であったか、その結果を淡々とを積み重ねていき、ここぞいうところで、クロスのデータを提示して、際立たせるというものが多いようです。ま、何を強調するかという、かなり恣意的な行為ではありますが。

次回も、集計に関連したお話しを書いてみたいと思います。

<“アンケートメーカー”ご案内サイト>
http://enqmaker.jp/

(by インディーロム 渡邉修也)